
宮城県仙台市に拠点を置き、地域に根ざしたコンピュータ事業を展開するテクノ・マインド株式会社。同社は金融業のお客さまが基幹システムをリプレースするにあたり、Oracle DB上で稼働していたアプリケーションを、オープンソースソフトウェア(OSS)の「PostgreSQL」に置き換えるプロジェクトを推進。SRA OSSの PostgreSQL/PowerGres サポート&保守サービスを活用しながらシステム構築や運用最適化に取り組んだ。PostgreSQLへの置き換えにより、基幹システムに求められる可用性・安定性を確保しながら、運用コストの最適化を実現した。今回のプロジェクトで得た知見は、システム開発で企業のDXを支える同社の礎となっている。
「ICTを通じて確かな技術(テクノ)と豊かな心(マインド)で地域社会に貢献する」という経営理念のもと、東北エリアの企業・官公庁・自治体向けにITを活用した総合情報サービスを提供しているテクノ・マインド。データセンター事業にも注力し、東日本大震災にも耐えた実績があるデータセンターで、お客さまの大切な情報資産を守っている。
今回のプロジェクトは、20年近く取引のある金融業のお客さまの基幹システムのリプレースが発端だった。Oracle DB上で稼働していたアプリケーションをPostgreSQLに置き換える案件を、同社が請け負うことになった。経緯について、産業福祉DX推進部 マネージャーの田中将志氏は次のように説明する。
「基幹システムを稼働させていた汎用機のハードウェアが更新時期を迎えることから、これを機にお客さまがオープン系システムへの切り替えを検討されました。基幹システム本体はパッケージベンダーが担当し、当社は外部接続先と連携するデータ転送システムや、周辺システムの開発を担当することになりました」

リプレースに際して基幹システムの開発ベンダーが、DBをPostgreSQLに置き換えることを決定した。それにあわせて、データ転送システムや周辺システムのDBもPostgreSQLへ置き換えることになった。
「PostgreSQLへの移行が決まって感じたのは、コストメリットでした。Oracle DBのライセンスやCPU/コア数によるコストを抑えつつ、基幹業務に求められる安定性と拡張性が両立できると思いました」(田中氏)
一方で、PostgreSQLへの置き換えに向けて課題として浮上したのが、信頼できる技術サポートだった。同社においてPostgreSQLに関する技術的なノウハウは持ち合わせているものの、ミッションクリティカルな金融系基幹システムを安定運用するためには、専門的な知見が不可欠だった。産業福祉システム部の作間祐介氏は「基幹システムは大規模であり、高い可用性が求められることから、サポートサービスの活用は必須の要件でした」と振り返る。
そこで同社はPostgreSQLに関する専門的な知見を有する企業とサービスを調査し、SRA OSSの「PostgreSQL/PowerGres サポート&保守サービス」にたどり着いた。
「決め手はPostgreSQLに関する専門性と、豊富な実績、さらにソースコードレベルで調査を行い、迅速に回答をいただけるサポート体制にありました」(田中氏)
DBをPostgreSQLに置き換えるプロジェクトは、2020年1月から2025年1月にかけて実施した。基幹システムを汎用機からオープン系に移行するため、データ転送システムや周辺システムも、ゼロベースでアプリケーション開発やDBの置き換えを進めることになった。
その中で技術課題として浮上したのが、OSSの多機能ミドルウェアであるPgpool-IIを利用したDBの冗長化構成の導入と、それに伴うPostgreSQLの運用調整だった。構築時、同社はPgpool-IIの扱いが初めてであったため、事前に検証環境を用意して動作を確認。これにより、フェイルオーバー時の挙動やダウンタイムを把握し、導入時のリスクを抑制した。
運用開始後もPgpool-IIは、設定や運用手順の見直しが必要となる場面があった。その際には、SRA OSSのサポート窓口に支援を仰ぎ、安定運用に必要な環境を整備した。さらに、取り扱うデータ量が多く、性能確保のチューニングが不可欠であったため、運用を続けながらパラメータの最適化を行い、負荷や利用状況に応じて調整を重ねて性能と安定性の両立を図った。検証、構築、運用整備を担当した産業福祉システム部の加藤実和氏は次のように振り返る。
「各フェーズで発生した課題に対して、事前検証・段階的な導入・継続的なチューニングを行いながら技術課題を乗り越えました。SRA OSSのサポートにはその都度問い合わせ、解決策のアドバイスをいただきました。トラブル発生時にはログ解析を依頼し、原因を調査していただくこともありました。また、想定以上にデータ量が多かったことから、設定の最適化についても相談しました。SRA OSSのサポートは対応が迅速で、24時間365日対応していただけるため、緊急時にも助けられました」
データ転送システムを構築するうえでは、PostgreSQLの性能改善も課題となった。金融機関向けのシステムは外部の接続先が多く、規模も大きい。そこで、SRA OSSのサポートに相談し、パフォーマンスチューニングを行った。
「当初は数時間かかっていたバッチ処理を2時間ほどに短縮することができました。DB性能の改善といった複雑な課題の解決には、深い知識と経験に基づいた最適な判断が不可欠でしたが、ここでもSRA OSSの迅速なサポート対応に助けられました」(作間氏)
DBをPostgreSQLに切り替えるプロジェクトを終え、同社はPostgreSQLやPgpool-IIの構築ノウハウを得ることができた。DBをPostgreSQLへ置き換えたことによる成果は、基幹システムとして必要な可用性・安定性を確保しながら、運用コストの最適化を実現した点にある。
「日々の取引データや顧客情報を扱う金融系システムのDBには高い可用性が求められます。今回の取り組みにより、有償サポートを活用したPostgreSQLが、金融系システムの実運用に十分対応可能であることを示すことができました。コスト面でもOracle DBのライセンス料金や運用費用が削減され、有償サポートのコストを上回るメリットを得ることができました」(田中氏)
プロジェクトを終えた現在は、金融機関のお客さまの要望に応えながら、DXの推進をサポートしている。今後は、さまざまなお客さまから寄せられるミッションクリティカルなシステム構築において、PostgreSQLを採用する際には、SRA OSSの有償サポートの活用を前提とした提案を進めていく構想を描いている。SRA OSSに対して田中氏は「今後も迅速かつ信頼性の高いサポートをお願いします」と期待を寄せており、今回のプロジェクトは同社のビジネスをさらに拡大させる確かな一歩となっている。
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テクノ・マインド株式会社 https://www.tmc.co.jp/ 本社所在地 : 仙台市宮城野区榴岡一丁目6番11号 |