SRA OSS

PGCon 2007 参加レポート

SRA OSS, Inc. 日本支社は 2007 年 5 月 23 日、24 日にカナダの首都であるオタワで開催された「PGCon 2007」に参加してきました。

このイベントには、2006 年にトロントで行われた PostgreSQL Anniversary Summit を上回る 150 名近くの PostgreSQL ユーザと開発者が世界各国から集まり盛大に行われました。

カンファレンスはオタワの中心部にあるオタワ大学の構内で行われ、スケジュールは、2 つのセッションが平行して開催されるため、すべての講演を聴くことができないことが心残りでしたが、参加したどの講演もすばらしいものでした。

オープニングトークは PostgreSQL コアメンバーの 1 人である、Bruce Momjian 氏の「Great Steps in PostgreSQL History」というタイトルの講演です。

タイトルのとおり内容は、アポロ月面着陸を引用して PostgreSQL の歴史を振り返ることから始まり、現在に至るまでの主要なチェックポイントをメーリングリストのアーカイブから振り返る興味深い内容でした。

今回のカンファレンスで多く見られたのは、PostgreSQL を使った事例紹介でした。

例えば、ニュージーランドの選挙管理システムでは、商用データベースからオープンソース PostgreSQL に移行した事例の紹介がありました。

また、組み込み用途や医療系への応用など様々な用途で PostgreSQL が使われていることが実感できました。

日本人では、日本 PostgreSQL ユーザ会のさいとう氏が odbclink という、ODBC ドライバを利用して、PostgreSQL から他の商用データベースに接続できるツールについて説明がありました。

また、Windows CE 上で libpq を使えるようにし、携帯端末から PostgreSQL に接続できるというユニークな内容も大好評でした。

SRA Europe の三谷氏は、PostgreSQL で共有ディスク方式によるクラスタリングソフトウェア PGCluster-II のアーキテクチャの説明と開発状況についての報告があり、実装について、PostgreSQL のコアメンバーからも多くの意見が寄せられていました。

お昼には主催者からランチボックスが用意されておりカフェテリア内で、ユーザと開発者がテーブルを囲む姿も見受けられました。

また、開発者同士が意見交換する場としても使われ、写真では PostgreSQL で全文検索エンジンを開発したロシアの Oleg 氏と全文検索エンジンの日本語対応を行った弊社の石井が意見交換しているところです。

普段のインターネット上で会話から、実際に顔を合わせてより詳細な会話がなされていました。

PostgreSQL も誕生から 11 年目を迎え、益々ユーザが増えています。

良き開発者と暖かいユーザに見守れ、今後も PostgreSQL は進化を続けることが実感できるカンファレンスでした。

なお講演者のスライドは、PGCon 2007のページ からダウンロードできます。

PostgreSQL の最新情報が満載ですので是非ご覧ください。

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