SRA OSS, Inc. 日本支社は2008年8月5日、サンフランシスコにて開催されたカンファレンス「PostgreSQL Community Day」に参加してきました。
このカンファレンスは、オープンソースソリューションの総合イベントとして有名な 「LinuxWorld Conference & Expo」の会場の一室で開催されました。
そして、世界中の PostgreSQL の開発者とユーザが 60 名近く集まり、PostgreSQL に関する様々な講演が行われました。
オープニングトークは、もはや恒例となっているコアチームの Bruce Momjian 氏の講演でした。
講演は PGCon 2008 のときと同じく「PostgreSQL’s Path to the Future」というタイトルで、 PostgreSQL がどのような進化を遂げ、また、8.4 ではどのようになるかについて説明がありました。
オープンソースソフトウェアとしては長い歴史を持つ PostgreSQL ですが、初期の頃はクラッシュ耐性の向上に力を注ぎ、SQL 標準を取り入れ、そして、近年はエンタープライズ向けの機能を実装するという流れで日々進化していることを改めて認識しました。
今回のカンファレンスでは、PostgreSQL の基本的な使い方から各種ツールや高可用性、それから、PostgreSQLを利用したビジネスまで幅広い内容の講演が行われました。
興味深い講演としては、PostGIS を利用したアプリケーションについての講演がありました。
PostGIS とは、主に地理に関するアプリケーションで利用されることを目的に作られたもので、GIS(Geographic Information Systems) オブジェクトと呼ばれるデータをPostgreSQLが格納できるように拡張したものです。
Google マップに代表されるような地図アプリケーションがどのように実装されているのかを垣間見れて、とても興味深く感じました。
その他、高可用性に関する講演では、PostgreSQL とオープンソースソフトウェアを組み合わせて HA(High Availability) システムを構築するデモが行われ、高価な商用ソフトウェアを使用しなくても、オープンソースソフトウェアだけで同等のことができることに、改めてその魅力を感じました。
その他、日本からは NTTデータの永安氏が「PostgreSQL project at NTT」という タイトルで講演を行いました。
カンファレンス終了後は、LinuxWorld の会場となっている Moscone Center の近くの「Jillian’s」という ビリヤードクラブでパーティが開催されました。
そこでは、ユーザと開発者がビリヤードを楽しんだり、ビールを片手に PostgreSQL について語り合う姿が多く見られました。
下の写真は、弊社の石井と稲葉が開発者の Josh Berkus 氏と話しているところです。
今回、筆者は初めて海外のカンファレンスに参加しましたが、PostgreSQL の開発者とユーザの近さを切に感じました。
今後ともユーザの意見を取り入れながら進化していく PostgreSQL に期待したいと思います。
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