株式会社トランスウエアは 1993 年の創立。
以来 様々なシステム開発経験を経て、1998 年よりメール関連ソリューションを中心に手掛ける 日本では数少ない企業として関連ソフトウエアパッケージの開発やシステム構築などのビジネスを意欲的に展開しています。
同社の新製品であるメールアーカイブソフト Active! vault には、テキスト変換エンジンとして SRA OSS, Inc. 日本支社の「libTextConv」が採用されています。
同社の取締役 開発部長の野村 維左夫氏、経営企画部担当部長の佐々木 泰氏、開発部 第 2 開発グループ課長の平野 善隆氏に採用の経緯を伺いました(文中敬称略)。
主な製品は Web メールソフトの Active! mail とアンチスパムソフトの Active! hunter の 2 製品です。
Active! mail は 1998 年に発売を開始、これまでに 700 万を超えるアカウントの導入実績があり、 特に文教市場では 全国の大学の約 6 割、4 年制国公立大学の約 8 割に導入されています。
最近ではビジネスユースも増え、今年は文教ユースとビジネスユースの比率が逆転する見込みです。
最新バージョンの Active! mail 6 では 快適な操作性とパフォーマンスを実現するために Ajax を採用したほか、 ビジネスユースに適したセキュリティ対策や よりいっそう優れた操作性を実現しています。
商用 Web メール製品のパイオニアとして製品を提供する過程で、ユーザからスパム対策を求める声が増え、 それに応える製品として開発したのが 純国産アンチスパムメールソフト Active! hunter です。
Active! hunter では、最新の機械学習理論をベースに日本特有のメール事情を把握して累積学習する 学習型スパムフィルタ SVM(Support Vector Machine)と、リアルタイムでスパム情報を更新し世界中で実績がある コラボレーション型スパムフィルタ CLOUDMARK の Double エンジンを搭載、 複合的なフィルタリング機能が 日本語環境に最適なスパムメール対策を実現しています。
佐々木 泰 氏
今年 8 月 1 日に発売開始予定のメールアーカイブ製品 Active! vaultに搭載します。
個人でも 1 日に 100 通を超えるメールをやり取りすることは少なくありません。 企業単位となると 1 日数万通になることも珍しくありません。 こうなると、メールを社員が自分のパソコンで管理できる範囲を超えています。 メールをきちんと保存しておくだけでなく、情報漏洩対策や J-SOX 法対策も企業には求められています。 その有効手段として注目されているのがメールアーカイブです。
当初は Active! hunter のオプション製品として提供される Active! vault は、 社内外でやり取りされる全ての電子メールを保存し、必要な内容を自在に検索して取り出せるという製品です。
ところがメールアーカイブ製品は価格が高く、安い製品は必要な機能がないというのが実態でした。 そこで日本の企業のニーズにあったメールアーカイブ製品を開発し 適正な価格で提供したいという計画が 2007 年夏ごろに具体化、10 月には検討に入っていました。
平野 善隆 氏
端的に言えば「スピード」、「精度」、「価格」です。
10 月にはすでに海外製品の検討に入っていたのですが、偶然「libTextConv」のことを知りすぐ SRA OSS, Inc. 日本支社に問い合わせをしました。 すぐ応答があり、バーション 1.0の β 版が送られてきました。
スピードは、競合製品と比べ 最大で 100倍、平均でも数倍~ 10 倍の違いがありました。 普通のクライアントアプリケーションならレスポンス 1 秒というのはすごく速いといえますが、 アーカイバ部分では、どんどん流れてくるメールから添付ファイルを切り出しテキスト変換し蓄積するという作業を次から次へとこなしていきます。 この環境下で、1個のファイルを開けるのに1秒かかっていたのでは、遅すぎるのです。 メールの量が増えれば増えるほどその差は歴然とします。
かといっていくら速くても、テキスト変換した精度が悪いのでは使い物になりません。 この点、「libTextConv」は 1.0 の β 版の段階でスピードも精度もすでに十分満足のいくものでした。
企業のニーズにあったメールアーカイブ製品を適正な価格で提供するためには価格もポイントでした。 この点でも「libTextConv」は合格でした。
その後 1 月には最終決定をし、3 月には契約を締結しました。
メール関連ソフトの場合、何かあった場合、スピーディな対応が欠かせません。 そんな場合でも、相手が国内に拠点を持ち、国内で開発しているのであればレスポンスの点で安心です。
機能面でも 1.0 の β 版の段階ですでに十分満足できるものでしたので、この部分は潔くアウトソーシングし、 私たちはコアコンピタンスであるメール関連ソフトの開発に専念するという判断もありました。
野村 維左夫 氏
すでに Active! mail 2003 ではあるユーザから要望があり同じような機能をオプションとして提供していましたが、 6.3 からは標準機能として搭載するので、携帯電話からも添付ファイルとテキスト展開できるようになります。
PC を持ち歩かないビジネスユーザーでも、携帯電話からメールだけでなく、 添付ファイルの中味までチェックできるようになればいっそう利便性は高まります。
メール関連のソフトウエア開発は 今後いっそう競争が厳しくなると気を引き締めていますが、短期間で簡単に開発できるものではありません。
その点、私たちトランスウエアは、商用 Web メールのパイオニアとして、 これまで蓄積してきたノウハウや経験といった財産を活かしながら、これからもよりいっそうユーザの立場に立った使いやすい製品を開発・提供していきます。 ロードマップもありますが要望に応じて柔軟に対応してきました。これからもそのスタンスは変りません。 そうした環境の中で「libTextConv」はテキスト変換ライブラリとして安心して使えるパートナーとして今後も活用していくつもりです。
株式会社クオリティア
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