Zabbix 7.2.0 のリリースノート

このドキュメントは 2024 年 12 月 10 日にリリースされた Zabbix 7.2.0 のリリースノートの日本語訳です。
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以下はリリースの詳細と、最新情報およびドキュメントを補足するその他情報について記載しています。

不具合修正

  • ネットワークディスカバリのアクション処理における SQL エラーが修正されました。[Server] (ZBX-25686)
  • Zabbix プロキシでハイブリッドバッファを利用する際にトランザクションが入れ子になる不具合が修正されました。[Proxy] (ZBX-25664)
  • zbxsysinfo の問題に起因する NetBSD での Zabbix エージェントのビルドの不具合が修正されました。[Agent] (ZBX-25562)
  • 設定ファイルのパラメータに空値が設定されていないかどうかを検査する処理が追加されました。[Agent] (ZBX-25043)
  • グラフのプロトタイプからアイテムのプロトタイプを削除するとエラーが発生する不具合が修正されました。[Server] (ZBX-25604)
  • トリガー名に監視対象のアプリケーションを示すプレフィクスが追加されました。[Templates] (ZBX-24866)
  • グラフウィジェットにおいてデータセットのアグリゲーションが正常に機能しない不具合が修正されました。[API] [Frontend] (ZBX-22350)
  • Zabbix トラッパーアイテムの「許可されたホスト」にスペースが含まれると値の受信に失敗する不具合が修正されました。[Agent] (ZBX-25404)
  • 一覧画面においてステータス欄のクリックによってオブジェクトのステータスを変更する際に、確認のポップアップが表示されないように統一されました。[Frontend] (ZBX-7846)
  • Zabbix get の man ページに終了コードに関する説明が追加されました。[Documentation] (ZBX-24600)
  • プロキシグループに配置されたプロキシにアクションのコマンドが送信されない不具合が修正されました。[Server] (ZBX-25322)
  • 非同期の poller プロセスが最大まで並列化されて稼働する場合に、インターナルアイテムでの busy 率に反映されるように改善されました。[Proxy] [Server] (ZBX-25479)
  • report manager プロセスにおいて無限ループが発生する不具合が修正されました。[Server] (ZBX-25463)
  • preprocessing manager プロセスがデフォルトで 16 個の worker プロセスを起動し、かつ日次で予約済みメモリを解放することにより、メモリ消費量が改善されるようになりました。[Proxy] [Server] (ZBX-25050)
  • 計算アイテムに非常に大きな値が含まれると Zabbix サーバがクラッシュする不具合が修正されました。[Server] (ZBX-25477)
  • 長いエンティティ名を設定した場合にページレイアウトが崩れる不具合が修正されました。[Frontend] (ZBX-21618)
  • マップに要素としてマップを設定した場合に、マップに含まれるホストのメンテナンス情報が表示されない不具合が修正されました。[Frontend] (ZBX-25444)
  • デフォルトデータからホストの UUID が削除されました。[Installation] [Templates] (ZBX-24994)
  • SQL のデッドロックにより、メンテナンス中にイベントの抑制が行われない不具合が修正されました。[Server] (ZBX-25397)
  • Zabbix コンポーネント間の通信時に双方で一方向の SSL シャットダウンが実行されて、RST パケットが発生する不具合が修正されました。[Agent] [Proxy] [Server] (ZBX-24614)
  • MSSQL by ODBC テンプレートにおけるパフォーマンスカウンタの取得クエリが修正され、MSSQL by Zabbix agent 2 のドキュメントが更新されました。[Templates] (ZBX-25096)
  • テンプレートをホストにリンクする際に、継承されたアイテムにおける保存前処理のステップの順序が入れ替わる不具合が修正されました。[API] (ZBX-24410)
  • 設定キャッシュにおいて保存前処理とタグに対して過度なメモリが予約される不具合が修正されました。[Proxy] [Server] (ZBX-25455)
  • 設定ファイルから GnuTLS に対する設定例が削除されました。[Agent] (ZBX-24954)
  • 32 ビットのプラットフォームにおける TCP メッセージ送信時の冗長なサイズチェックが削除されました。[Agent] [Proxy] [Server] (ZBX-25301)
  • 継承したマクロとホスト / テンプレート / ホストのプロトタイプのマクロにおけるユーザマクロのマージ、および regex で始まるクォーテーションで囲まれていないコンテキストを用いたユーザマクロが正しく解決されない不具合が修正されました。[Frontend] (ZBX-25208)
  • マップのホスト要素から設定されたリンクを新しいタブで開けない不具合が修正されました。[Frontend] (ZBX-24972)
  • Zabbix エージェントのパッシブチェックにタイムアウトが適用されない不具合が修正されました。[Proxy] [Server] (ZBX-25305)
  • Zabbix プロキシが古いデータを破棄する際に、値のタイムスタンプではなく書き込みが行われた時刻を利用するように更新されました。[Proxy] (ZBX-25024)
  • 「副次的な障害から削除」オプションを選択したアクション通知が他のアクションと混在していた不具合が修正されました。[Server] (ZBX-25465)
  • Nextcloud by HTTP、Linux by Zabbix agent、Linux by Zabbix agent active および Linux block devices by Zabbix agent active テンプレートのディスカバリルールから不必要な「指定秒内に変化がなければ破棄」の保存前処理ステップが削除されました。[Templates] (ZBX-20767)
  • triggerprototype.get API に対する host パラメータの処理が修正されました。[API] (ZBX-23949)
  • ダッシュボードの PDF 化に関連するエラーメッセージが改善されました。[Server] (ZBX-25320)
  • グラフの Y 軸に対する秒の単位のスケールが誤っていた不具合が修正されました。[Frontend] (ZBX-25273)
  • ログインしていないユーザに SQL エラーが表示されないように修正されました。[API] [Frontend] (ZBX-24528)
  • FreeTDS において ODBC のログインパスワードに特殊文字を用いた際の処理が修正されました。[Server] (ZBX-25324)
  • ディスカバリルールにおいてホストのプロトタイプのオーバライドにテンプレートのリンクを設定した場合に、エクスポート時にテンプレートの表示名が利用される不具合が修正されました。[API] (ZBX-25034)
  • 複数選択ボックスに削除されたばかりの対象がサジェスト表示されない不具合が修正されました。[Frontend] (ZBX-20848)
  • 実際には設定の更新がないにもかかわらず、メディアタイプの更新に関する監査ログが生成される不具合が修正されました。[API] [Frontend] (ZBX-21503)
  • 発見されたオブジェクトが期限切れに設定されている状態でグラフやトリガー一覧を表示した際のコードエラーが修正されました。[Frontend (]ZBX-24633)
  • アイテムのテスト時に空のクエリやヘッダ、パラメータを送信しないように修正されました。[Frontend] (ZBX-25139)
  • ホストやホストグループを削除する際に、各メンテナンスの対象ホストが少なくとも一つ以上あるかをチェックする処理が修正されました。[API] (ZBX-24846)
  • サイドバーのロゴをリブランド設定した際に正しく表示されない不具合が修正されました。[Frontend] (ZBX-23676)
  • 選択済みの readonly 属性のラジオボタンの色が修正されました。[Frontend] (ZBX-25091)
  • Microsoft 365 reports by HTTP テンプレートの説明が修正されました。[Templates] (ZBX-25392)
  • HTTP エージェントチェックに対して poller プロセスで SSL 証明書や鍵のロードされない不具合が修正されました。[Proxy] [Server] (ZBX-24698)
  • 複数行テキスト入力欄でテキストを編集する際に、画面が正常にスクロールされない不具合が修正されました。[Frontend] (ZBX-25393)
  • アイテムのテスト時にデータ型が異なる場合のエラーメッセージが切り詰めて表示されるようになりました。[Server] (ZBX-24582)
  • LLD によって見つからなくなったリソースの処理におけるデータベースクエリが最適化されました。[Server] (ZBX-24894)
  • get メソッドの filter パラメータに空の配列もしくは文字列を指定すると、全てのレコードが返される不具合が修正されました。[API] [Frontend] (ZBX-23227)
  • TLS 非対応のコンパイラを拒否するように configure が更新されました。[Agent] [Installation] [Proxy] [Server] (ZBX-25140)
  • AIX および Solaris 上での Zabbix エージェントのビルドの不具合が修正されました。[Agent] (ZBX-25149)
  • コンパイラ検索時の優先順位としてデフォルト値が用いられるように修正されました。[Installation] (ZBX-23881)

機能追加・改良

  • グラフウィジェットのデータセットに「ホストを上書き」機能が実装されました。[Frontend] (ZBXNEXT-9555)
  • 上位アイテムウィジェットが実装されました。[Frontend] (ZBXNEXT-7689)
  • ポップアップの設定フォームに URL でアクセスできるようになりました。[Frontend] (ZBXNEXT-9340)
  • 設定パラメータを環境変数から指定できるようになりました。[Agent] [Proxy] [Server] (ZBXNEXT-9533)
  • LLD の処理が最適化され、1 つのマスターアイテムに 30,000 以上の依存アイテムを設定できるようになりました。[API] [Server] (ZBXNEXT-9233)
  • アイテムのヒストリウィジェットの設定項目名の「列」および「取得データ」が「アイテム」に変更されました。[Frontend] (ZBXNEXT-9459)
  • SSH アイテムの ssh.run キーで subsystem パラメータがサポートされるようになりました。[Server] (ZBXNEXT-9588)
  • メディアタイプ一覧画面のフィルタ項目に、アクションの実行内容の詳細設定の「Send to media type」に設定されたメディアタイプに基づいて「アクションで使用」列の表示を切り替えるための「display actions」が追加されました。[API] [Frontend] (ZBXNEXT-8690)
  • ウィジェット間での連携動作において、一方のウィジェットでの要素選択に応じて連携するウィジェットの自動的に表示も変更されるようになりました。[Frontend] (ZBXNEXT-9228)
  • アイテムの値ウィジェットおよび上位ホストウィジェットにスパークラインの機能が追加されました。[Frontend] (ZBXNEXT-9232)
  • グラフウィジェットに対数のスケールが実装されました。[Frontend] (ZBXNEXT-599)
  • Host card ウィジェットが実装されました。[Frontend] [Installation] (ZBXNEXT-9086)
  • 非推奨となっていた API パラメータが削除されました。[API] (ZBXNEXT-9452)
  • OpenBSD の CP_SPIN 状態の CPU の使用率を返すために system.cpu.util キーの type パラメータに spin がサポートされるようになりました。[Agent] [Templates] (ZBXNEXT-9471)
  • 式マクロで {FUNCTION.VALUE<1-9>} および {FUNCTION.RECOVERY.VALUE<1-9>} がサポートされるようになりました。[API] [Frontend] [Proxy] [Server] (ZBXNEXT-9229)
  • 上位ホストウィジェットに新しい列設定オプションが実装され、バイナリ型のアイテムを表示できるようになりました。[Frontend] [Installation] (ZBXNEXT-9199)
  • ユーザタイプの役割が割り当てられたユーザが限定的に mediatype.get メソッドを利用可能になりました。[API] (ZBXNEXT-9404)
  • Zabbix エージェント 2 の systemd.unit.discovery で LLD マクロ {#UNIT.SERVICETYPE} がサポートされるようになりました。[Agent] (ZBXNEXT-8571)
  • Proxmox VE by HTTP テンプレートに、LXC コンテナにおけるディスク使用率に対するアイテムおよびトリガーが新しく追加されました。[Templates] (ZBXNEXT-9249)
  • 行単位でデータを表示するウィジェットの最大行数が拡張されました。[Frontend] (ZBXNEXT-9563)
  • 空き共有メモリに基づいて VMware イベントを収集するためのページネーションが追加されました。[Proxy] [Server] (ZBXNEXT-9405)
  • {EVENT.UPDATE.ACTIONJSON}、{XXX.TIMESTAMP}、{SERVICE.ID} マクロが新たに追加され、{HOST.PORT} マクロが {HOST.CONN} マクロと同じ場所でサポートされるようになりました。[Server] (ZBXNEXT-9448)
  • Oracle プラグインがクエリで変数バインドを利用できるように改良されました。[Agent] (ZBXNEXT-8914)
  • Website certificate by Zabbix agent 2 active テンプレートが追加されました。[Templates] (ZBXNEXT-9557)
  • LAMP スタックに対するアクティブエージェントタイプの監視テンプレートが追加されました。[Templates] (ZBXNEXT-9549)
  • Nutanix Cluster Prism Element by HTTP テンプレートが追加されました。[Templates] (ZBXNEXT-9382)
  • VMware Hypervisor テンプレートが独立したテンプレートとしても使用できるように更新されました。[Templates] (ZBXNEXT-9058)
  • Zabbix DB として TimescaleDB がバージョン 2.17 までサポートされるようになりました。[Server] (ZBXNEXT-9532)
  • Zabbix DB として PostgreSQL がバージョン 17 までサポートされるようになりました。[Proxy] [Server] (ZBXNEXT-9238)
  • マウスオーバ時に表示されるヒントボックス内の運用データの値が、切り詰めされずに全て表示されるように更新されました。[Frontend] (ZBXNEXT-8397)
  • VMware Guest テンプレートに Hypervisor maintenance mode アイテムが追加されました。[Templates] (ZBXNEXT-8139)
  • 各種設定画面におけるアクション行に関連するテーブルヘッダが追加、削除および修正され、複数テーブルにおけるレイアウト崩れが修正されました。[Frontend] (ZBXNEXT-9375)
  • 仮想マシン単位でハイパーバイザのメンテナンス状態を取得できる vmware.vm.hv.maintenance アイテムが追加されました。[Proxy] [Server] (ZBXNEXT-8139)
  • SSH 監視の ssh.run アイテムに、受け入れる SSH 公開鍵のアルゴリズムを設定するための PubkeyAcceptedKeyTypes オプションが追加されました [Server] (ZBXNEXT-8656)
  • 対応する poller プロセスが起動していない場合、アイテムの状態が取得不可になるようになりました。[Proxy] [Server] (ZBXNEXT-9326)
  • デジタルタイプの時刻ウィジェットの表示が画面サイズに合わせて調整されるように改善されました。[API] [Frontend] [Installation] (ZBXNEXT-9297)
  • 稼働レポートページのフィルタの挙動が改善され、コードがリファクタリングされました。[Frontend] [Installation] (ZBXNEXT-8993)
  • Zabbix DB として Oracle がサポートされないようになりました。[API] [Frontend] [Installation] [Proxy] [Server] (ZBXNEXT-9176)

詳細は以下をご覧ください。

https://www.zabbix.com/jp/rn/rn7.2.0