このドキュメントは2016年12月7日にリリースされたZabbix 3.0.6のリリースノートの日本語訳です。
ダウンロードはZabbixダウンロードより行えます。
以下はリリースの詳細と、最新情報およびドキュメントを補足するその他情報について記載しています。
脆弱性修正
- API メソッド script.execute において、実行対象のホストに権限を有していない場合でも登録済みスクリプトを実行できる脆弱性が見つかり、これが修正されました。(CVE-2016-9140)(ZBX-11483)
機能追加・改良
- VMware データストアの容量監視用に vmware.hv.datastore.size キーが追加されました。(ZBXNEXT-2010)
- 自動登録データに合致するアクションが有効になっていない場合に、イベントが挿入されなくなることで、パフォーマンスが改善されました。プロキシからの自動登録で挿入/更新/選択が一括処理されなくなります。 (ZBXNEXT-1859)
- Windows で仮想メモリ監視する、新しいキーが追加されました。(ZBXNEXT-3487)
- VMware Rollup Health State 用のアイテムが、VMware ハイパーバイザテンプレートに追加されました。(ZBX-10694)
- サフィックス付き、および負のトリガ関数のパラメータへの対応が追加されました。(ZBXNEXT-2969)
不具合修正
- system.run で、コマンドパラメータが必ず引用符で囲まれるように修正されました。(ZBX-11509)
- Oracle データベースを使用できない場合にクラッシュしていたのが修正されました。(ZBX-4661)
- TOCTOU (Time-Of-Use Time-Of-Attack) 攻撃への対応がされました。 (ZBX-11397)
- アイテムの一括更新フォームからホストのインターフェイスが更新できなかったのが、修正されました。(ZBX-11445)
- IE でカラーピッカーが表示されない不具合が修正されました。(ZBX-10531)
- メディアポップアップでの JS エラーが修正されました。(ZBX-11521)
- system.hw.chassis キーの不具合が修正され、sysfs を介して DMI テーブルを読み込み、sysfs が利用できない場合にのみ /dev/mem にフォールバックするようになりました。(ZBX-11397)
- 計算アイテムの式で、LLD マクロ値が数値であるかどうかがチェックされるようになりました。(ZBX-11411)
- API の script.execute の検証が改善されました。(ZBX-11483)
- インターフェイスを持たないアイテムで、アイテムキーのパラメータ内の {HOST.IP}、{HOST.DNS}、{HOST.CONN} マクロの解決で不具合がありましたが、これが修正されました。(ZBX-11347)
- 画面またはネットワークマップのクローン作成する際に発生していた、共有プロパティをコピーするときの不具合が修正されました。(ZBX-11475)
- vfs.fs.size、vfs.fs.inode のチェックが変更され、現在の NFS マウントをロックしないように、別々のプロセス・スレッドで実行されるようになりました。(ZBX-9781)
- 編集フォームでアイコンマッピングの表示がおかしかったのが修正されました。(ZBX-11195)
- エラーヒントの表示が修正されました。(ZBX-11390)
- テンプレートのアイテム、アイテムプロトタイプ、ウェブシナリオ、およびディスカバリルールの編集フォームに、無効化された「削除」ボタンが追加されました。(ZBX-11246)
- アイテムの数式解析、簡単なマクロ解析、および LLD マクロ解析の不具合が修正されました。関数の解析に関するいくつかの問題が修正されました。(ZBX-11223)
- usergroup.update、usergroup.massupdate、usergroup.delete の API メソッドで、ユーザグループへのリンクがないユーザが削除できなくなりました。(ZBX-11121)
- ユーザがテンプレートグループにアクセスできない場合に、ホスト画面に LLD グラフが表示される不具合が修正されました。(ZBX-9926)
- OpenSSL 1.1.0 に対応できるようになりました。(ZBX-11149)
- Web シナリオが修正され、”applicationid” と “httpstepid” プロパティだけを指定したときには、ステップ項目が更新されないようになりました。(ZBX-11191)
- テンプレート化された Web シナリオのステップに関する検証が修正され、直接名前が変更できなくなり、また、テンプレートとは異なる数のステップで登録しようとしたときにステップが更新されないようになりました。(ZBX-11191)
- Web シナリオのステップに関する検証が改善され、入力が必須なフィールドが増えました。(ZBX-11191)
- Oracle Solaris 10/11 でネットワークインタフェースの統計を取得する際の不具合が修正されました。(ZBX-11292)
- nodata() トリガ関数で、最初のパラメータでゼロが禁止されるようになりました。(ZBX-11125)
- LLD マクロ置換後に、空の名前ではアイテム、トリガー、グラフを作成できないように修正されました。(ZBX-11349)
- PHP が JSON ライブラリを指定せずコンパイルされたときに、JSON テキストの解析エラーが発生していたのが修正されました。(ZBX-11244)
- net.dns と net.dns.record の 2番目の引数が、”zone”から “name” に変更されました。(ZBX-11219)
- テンプレート化されたホストとテンプレートに対するユーザーマクロの解決の不具合が修正されました。(ZBX-8457)
- non-snmp インターフェイスのパラメータ “bulk” が正しくない場合に発生していた、xml インポートの不具合が修正されました。(ZBX-11367)
- 重複したデータが削除され、ヒントポップアップのトラフィックが削減されるようになりました。(ZBX-10388)
- [設定]-> [ディスカバリ] の編集ページでの JS エラーが修正されました。(ZBX-11331)
- システム時間が巻き戻された場合に、エージェントのアクティブチェックが遅延する不具合が修正されました。(ZBX-10906)
- 生成された CSS ファイルの圧縮処理が削除され、配布アーカイブに “sass” フォルダが追加されました。(ZBX-11038)
- コンパイルするときに –with-mysql 設定オプションを指定することで、MariaDB データベースに対応できるようになりました。(ZBX-11335)
- 符号付き整数式と符号なし整数式の比較の不具合が修正され、ビルド時の警告が出なくなりました。(ZBX-11122)
- httptest を httpstepid ではなく applicationid パラメータで更新するときに、SQL エラーが発生していましたが、これが修正されました。(ZBX-10842)
- applicationid、httpstepid パラメータを利用せず httptest を更新するときに、ステップ項目が消えないように修正しました。(ZBX-10842)
- API の httptest.update メソッドが修正され、Web シナリオの applicationid が作成されたステップに接続できるようになりました。(ZBX-10842)
- 検出されたトリガーのコメントを更新されないようになりました。(ZBX-9656)
- MySQL で、ユーザ定義の自動コミット設定を上書きすると接続に問題が発生していましたが、これが修正されました。(ZBX-11221)
- LLD ルールが “lifetime” フィールドを検証しない不具合が修正されました。(ZBX-11291)
- さまざまなブラウザでの表示におけるバグが修正されました。(ZBX-11209)
- アクセスできないユーザでユーザ名の表示に不具合がありましたが、これが修正されました。PHPUnit テストでの警告が修正されました。”アクションログ” 画面の定義されていないオフセットが修正されました。(ZBX-10958)
- 属性を持つ子タグのないタグを含む XML ファイルの解析の不具合が修正されました。この不具合による重大なメモリリークを引き起こす可能性がありました。(ZBX-11091)
- VMware Rollup Health State のハイパーバイザが正常かどうかという情報における不具合が修正されました。(ZBX-10694)
- ホストインターフェースのフォームの余分な二重引用符が削除されました。(ZBX-11276)
- 予測関数で使用される変数の不具合が修正されました。(ZBX-11300)
- アイテム更新間隔を 0 とした場合の検証が修正されました。(ZBX-11146)
- ディスカバリが SNMP ライブラリの初期化の前に起動したことを記録するように修正されました。(ZBX-11021)
- データベース監視キーの不具合が修正されました。(ZBX-11213)
詳細は以下をご確認ください。
インストールおよびアップグレードについて
インストール
詳細はZabbixマニュアル(英語)を参照してください。
アップグレード
Zabbixバイナリを再コンパイルし、フロントエンドのPHPファイルを更新します。Zabbix 1.8.xからの移行の場合はデータベースパッチを実行します。詳細なアップグレード手順についてはZabbixマニュアル(英語)を参照してください。