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Redisのデータ永続化

インメモリDBとデータの永続化

前回のRedisの紹介では、Redisの特長や導入手順、基本的な使い方についてご紹介しました。本稿では、インメモリデータベースのデータ永続化についてご紹介します。

Redisはインメモリデータベースであるため、サーバプロセスが終了するとメモリ上のデータも消えてしまいます。そこで、Redisはサーバプロセス終了後もデータを保持するための2種類の機能が用意されています。

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Redisの紹介

Redisとは

Redisはインメモリで動作するKey-Valueストア(KVS)ソフトウェアです。Redisのデータはすべてメモリ内に保存されるため、高速なデータの読み書きが可能です。また、単純なキーと値のペアだけでなく様々なデータ構造が利用でき、データの永続化、冗長化、クラスタといった機能を備えており、様々な用途に対応できます。RedisはBSDライセンスの元配布されているオープンソースソフトウェアです。

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Zabbix 4.2の紹介

本記事では、 Zabbix 4.2 で追加される機能や変更点について解説します。

Zabbix 4.2 (beta1) の変更点は以下のページに記載されています。

5 What’s new in Zabbix 4.2.0
Release Notes for Zabbix 4.2.0beta1

なお、現在 beta 版リリースの状態のため、4.2 正式リリースまでに仕様変更が行われる可能性があります。また、 Zabbix 4.2 はポイントリリースとなり、サポート期間が短いため、実運用では LTS バージョンの利用を推奨します。

Zabbix 4.2 (beta1) の主な変更点を以下に挙げます。

1. アイテム値の保存前処理の拡張

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DRBD9クラスタをLINSTORで管理する

DRBD9を管理するツールとしてdrbdmanageがありますが、drbdmanageには分散データベース(drbdctrl)の性能や、ノード間の通信に使用しているD-Busプロトコルの安定性など、いくつかの問題を抱えていました。

この問題を解決するため、DRBD9の新しい管理ツールとしてLINSTORが新たに開発されました。本記事ではLINSTORを使ってDRBD9の3台構成クラスタを管理する方法について紹介します。なお、2019年1月現在LINSTORはβ版という位置づけになります。

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DRBD9 の 3台構成クラスタ

DRBD9では、以前のバージョンに比べて3台以上のクラスタをより簡単に構築できるようになりました。DRBD8では、2台構成のクラスタを階層化するスタック構成を使用して3台以上のクラスタを組むことができましたが、構成が複雑になり、柔軟性にも欠けるものでした。
また、drbdmanageにより簡単にDRBDクラスタの管理ができるようになりました。
本記事では、drbdmanageを使用して3台構成のDRBDクラスタを構築する方法について紹介します。

なお、新しい管理ツールとしてLINSTORが現在開発されており(2018年11月現在β版)、将来はLINSTORへの移行が予定されています。LINSTORを用いたDRBDクラスタの構築については後日改めて公開する予定です。

1. 導入手順

本記事では以下の手順で導入を行います。

  1. 必要なソフトウェアのインストール
  2. ssh、LVMの設定
  3. クラスタの初期化
  4. 2台目のノードの追加
  5. ボリュームの追加
  6. 3台目のノードの追加およびボリュームのアサイン

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DRBD9 と Pacemaker の構成

本記事では、Linuxの分散ストレージシステムであるDRBDの最新版であるDRBD9とPacemakerを組み合わせた構成について、基本的な構成でのインストール手順およびDRBD8の場合との違いなどについて解説していきます。

1. DRBD9について

DRBDは複数台のLinuxサーバで、ネットワーク経由で共有ストレージを構築するためのシステムです。

DRBD9はDRBD8.xから以下のような機能が強化されています。

  • 自動プロモーション機能によりマウント時に自動でプライマリへの昇格・セカンダリへの降格が行えるようになった
  • drbdmanage コマンドによりノードやボリュームの追加・削除が簡単に行えるようになった
  • 1階層で最大31ノードまでの多ノード構成が可能(DRBD8まではスタック構成のみ可)

特に、自動プロモーション機能によりPacemakerでクラスタを組む場合に大幅に設定を簡略化できるようになりました。

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Zabbix 4.0のインストール

本記事ではZabbix 4.0のインストールおよび初期設定を行い、Webフロントエンドにログインできるようにするまでを解説していきます。

1. 構成

ZabbixサーバはZabbixサーバ本体、Webフロントエンド、データベース、およびデータ取得のための補助サービスから構成されます。

Zabbixでは各種設定や監視データはデータベースに保存されます。

また、ZabbixはSNMPTRAPを直接受信することができないため、snmptrapdが受信したデータをSNMPTTで整形してログファイルに出力し、Zabbixはそのログを監視するという方法をとっています。

本記事では以下の構成でインストールを行います。

  • RHEL 7.5 / CentOS 7 (1804)
  • Zabbix 4.0
  • Apache httpd 2.4 (OS同梱のパッケージ)
  • PostgreSQL 10.5
  • ZabbixJavaGateway (JMX監視モジュール)
  • SNMPTT (SNMPTRAP監視モジュール)

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Zabbix 3.0のインストール

本記事ではZabbix 3.0のインストールおよび初期設定を行い、Webフロントエンドにログインできるようにするまでを解説していきます。

1. 構成

ZabbixサーバはZabbixサーバ本体、Webフロントエンド、データベース、およびデータ取得のための補助サービスから構成されます。

Zabbixでは各種設定や監視データはデータベースに保存されます。

また、ZabbixはSNMPTRAPを直接受信することができないため、snmptrapdが受信したデータをSNMPTTで整形してログファイルに出力し、Zabbixはそのログを監視するという方法をとっています。

本記事では以下の構成でインストールを行います。

  • RHEL 7.5 / CentOS 7 (1804)
  • Zabbix 3.0
  • Apache httpd 2.4 (OS同梱のパッケージ)
  • PostgreSQL 10.5
  • ZabbixJavaGateway (JMX監視モジュール)
  • SNMPTT (SNMPTRAP監視モジュール)

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Zabbix 4.0の新機能紹介

本記事では、近日リリース予定のZabbix 4.0について新機能や改善点などについて解説していきます。

現行のLTS(長期サポート)版である3.0を使用されている方が多数だと思われますので、今回から3回に分けてZabbix 3.2、3.4、4.0の主な変更点について解説します。

Zabbix 4.0の新機能

Zabbix 3.2~4.0では以下の点を重視して機能追加が進められています。

  • 複数の監視システムの情報を統合的に可視化するソリューション
  • 障害の根本原因の分析を行うための高度な機能
  • サービスを中心とした監視

可視化のための主要な機能であるダッシュボードやマップが大きく改良されています。また、「障害」ビューの新設により障害イベントの発生状況が時系列で分かりやすくなっています。

また、取得した監視データに対して外部スクリプトなどを使わずZabbixのみで加工を行える保存前処理機能や、障害イベントに対してタグ情報を付けてイベント同士を関連付けることのできるイベントタグ機能が追加されています。

その他、欲しい機能としてよく挙がっていた、障害の手動クローズ、ホストグループの階層化、復旧条件の指定といった運用に役立つ機能が追加されました。それ以外にも、内部的な設計変更による性能の改善や、様々な細かい改良が行われています。

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Zabbix 4.0の紹介 (Zabbix 4.0で追加された機能)

本記事では、 Zabbix の現行 LTS バージョンである 3.0 から次期 LTS バージョンの 4.0 までの間に追加された機能や変更点のうち、4.0での変更点について解説します。

Zabbix 4.0 の変更点は以下のページに記載されています。

5 What’s new in Zabbix 4.0.0

Zabbix 4.0 の主な変更点を以下に挙げます。

1. アイテムデータの即時取得

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