このドキュメントは 2024 年 8 月 6 日にリリースされた Tomcat 10.1.28 のリリースノートの日本語訳です。
ダウンロードは Tomcat ダウンロードより行えます。
以下はリリースの詳細と、最新情報およびドキュメントを補足するその他情報について記載しています。
本リリースノートには Tomcat バージョン 10.1.28 および 10.1.27 のリリース情報が記載されています。10.1.27 は単独ではリリースされていません。
10.1.28
不具合修正(Coyote)
* coyote のリクエストとレスポンスのリサイクル処理を HTTP/2 の処理に追加するリファクタリングでのリグレッションが修正されました。
10.1.27
不具合修正(Catalina)
* POST を使用しているが、content-type ヘッダが入っていない CORS リクエストを拒絶しないようになりました。Tomcat は、このようなリクエストを正しく、単なる CORS リクエストとして処理するようになりました。(69214)
* SpnegoAuthenticator がリファクタリングされ、Subject.callAs() が利用可能な場合は、Subject.doAs() ではなく Subject.callAs() が使用されるようになりました。
不具合修正(Coyote)
* HTTP/2 ストリームの入力バッファは、読み込むべきリクエストボディがある場合にだけ作成されるようになりました。
不具合修正(jdbc-pool)
* Statement のメソッド executeQuery(), getResultSet(), getGeneratedKeys() から返されたステートメントは呼び出し元に返される前に正しくラップされるようになりました。(69206)
不具合修正(Other)
* test-only ビルドターゲットの追加で必要な osgi 情報が欠けているというパッケージ処理のリグレッションが修正されました。
機能追加・改良(Catalina)
* RFC 8297 (Early Hints) のサポートが追加されました。アプリケーションは、HttpServletResponse を org.apache.catalina.connector.Reponse にキャストし、次に void sendEarlyHints() メソッドを呼び出すことで、この機能が使用できるようになります。このメソッドは、Servlet 6.2 以降で Servlet API に追加されます(キャストする必要がなくなります)。
機能追加・改良(Coyote)
* HttpParser の作成が Processor レベルから Protocol レベルにリファクタリングされました。これは、パーサの設定はプロトコルに依存しているか、そうでない場合はステートレスであるためです。
* HTTP/2 について、HTTP/1.1 と同様に、コンテナの内部リクエストと内部レスポンスを処理するオブジェクトがデフォルトでリサイクルされるようになりました。この動作は、HTTP/2 アップグレードプロトコルの新しい discardRequestsAndResponses 属性により調整可能です。
機能追加・改良(Other)
* Tomcat Native が 2.0.8 に更新されました。
* Byte Buddy が 1.14.18 に更新されました。
* フランス語翻訳が改善されました。
* 日本語翻訳が改善されました。
詳細は以下をご覧ください。
https://tomcat.apache.org/tomcat-10.1-doc/changelog.html#Tomcat_10.1.28_(schultz)