
このドキュメントは 2024 年 7 月 12 日にリリースされた Tomcat 10.1.26 のリリースノートの日本語訳です。
ダウンロードは Tomcat ダウンロードより行えます。
以下はリリースの詳細と、最新情報およびドキュメントを補足するその他情報について記載しています。
不具合修正(Catalina)
* JAASRealm は設定された configFile をロードする設定ソースを使用することができるようになりました。これはテストで使いやすくするためです。
* JAASCallbackHandler に欠けていたアルゴリズムのコールバックが追加されました。
* APR および OpenSSL のステータスクラスに OpenSSL のバージョン番号が追加されました。
* Authenticator の属性 allowCorsPreflight のフィルター値が拡大され、CORS フィルターが /* にマップされた場合にだけ適用されるのではなく、CORS フィルターの設定された URL パターンに一致する全てのリクエストに適用されるようになりました。(69131)
* OpenSSLListener は、OpenSSL が利用可能であればコネクタに OpenSSL を使用させるように修正されました。
不具合修正(Coyote)
* FFM コード中で OpenSSL の conf コマンドを処理する前に OpenSSL のエラーをクリアしつつログ出力するようになりました。
* AsyncListener.onError() が例外を投げるターゲットにディスパッチする場合に、onComplete() イベントがトリガされることが保証されるようになりました。(69121)
* トレーラヘッダフィールドのリファクタリングに従い、maxTrailerSize の値として -1 が許されなくなりました。合わせてドキュメントも調整されました。
* Mac OS 上で FFM 用の OpenSSL を検索する際に java.library.path から検索されるように修正されました。
不具合修正(Jasper)
* jakarta.el.ImportHandler の最適化が更新され、Java 23 で java.lang.package に追加された新しいクラスを認識するようになりました。
* ExpressionFactory.coerceToType() を使ってオブジェクトが String に強制されるとき、toString() 中の例外が依然として ELException の中で発生することが保証されるようになりました。
* JAR ファイルにパッケージされたタグファイルで include ディレクティブを使用する際、コンテキスト相対の include が正しく処理されることが保証されるようになりました。(69135)
* JAR ファイルにパッケージされたタグファイルで include ディレクティブを使用する際、ファイル相対の include が正しく処理されることが保証されるようになりました。(69135)
* JAR ファイルにパッケージされたタグファイルで include ディレクティブを使用する際、ファイル相対の include は、/META_INF/tags ディレクトリの外側のファイルや JAR ファイルの外側のファイルにアクセスすることが許されないことが保証されるようになりました。(69135)
不具合修正(Web applications)
* 自動ポートを使用する際のコネクタのサーブレットの状態の詳細ビューが修正されました。
機能追加・改良(Coyote)
* FFM を使用する OpenSSL のサポートが、tomcat-coyote-ffm.jar という名前の独立した JAR に移動されました。この JAR はそのマニフェストで Java 22 を広告しています。
* LibreSSL サポートに FFM 互換メソッドが追加されました。現時点ではリネゴシエーションはサポートされていません。
* FFM を使用して OpenSSL ライブラリのロード処理を設定するために、org.apache.tomcat.util.openssl.LIBRARY_NAME (ロードするライブラリ名を指定) および org.apache.tomcat.util.openssl.USE_SYSTEM_LOAD_LIBRARY (FFM ライブラリがロードするコードではなく System.loadLibrary を使用する場合に true を設定) が追加されました。
* BoringSSL サポートに FFM 互換メソッドが追加されました。現時点ではリネゴシエーションはサポートされていません。
機能追加・改良(Jasper)
* JSP コンパイルの際、コンパイラのソースおよびコンパイラのターゲットとして Java 24 (24 という値で) を指定できるようになりました。この値をサポートしていない Eclipse JDT コンパイラバージョンを使用している場合は、警告がログ出力され、デフォルト値が使用されます。
機能追加・改良(Other)
* テスト専用のビルドターゲットが追加され、テストスイートのみを実行させることができるようになりました。これは Java のバージョンを Tomcat を実行することができる最小バージョンにダウンすることを可能にします。
* UnboundID がバージョン 7.0.1 に更新されました。
* SpotBugs がバージョン 4.8.6 に更新されました。
* ユニットテストで使用される EasyMock のバージョンで必要とされなくなったため、cglib の依存性が削除されました。
* EasyMock がバージョン 5.3.0 に更新されました。これにより、Byte-Buddy 1.14.17 についてのテストの依存性が追加されました。
* チェコ語の翻訳が改善されました。
* フランス語の翻訳が改善されました。
* 日本語の翻訳が改善されました。
* 中国語の翻訳が改善されました。
詳細は以下をご覧ください。
https://tomcat.apache.org/tomcat-10.1-doc/changelog.html#Tomcat_10.1.26_(schultz)