PostgreSQL 13.18 に関する技術情報

このリリースは 13.17 からの修正リリース(2024年 11月 21日リリース)です。
13.X からのアップデートではダンプ、リストアは不要です。

ただし、13.14 よりも前のバージョンからアップデートする場合には、13.14のリリース情報も参照してください。

PostgreSQL 13.17 から 13.18 への変更点

17.2、16.6、15.10、14.15、13.18、12.22 の各バージョンが同時にリリースされており、本ページでは共通の記載としています。各修正項目が適用されるバージョン系列番号を項目末尾に括弧書きで記載しています。

  1. ResultRelInfo 構造体と連携するエクステンションに対する ABI 破壊が修正されました。 (Tom Lane) (17)(16)(15)(14)
  2. 2024/11/14のマイナーリリースにより、timescaledb や他のいくつかの拡張機能とのバイナリ互換性が意図せず壊れていました。ResultRelInfo 構造体を以前のサイズに戻されたことで、影響を受けたエクステンションをビルドし直す必要がなくなりました。

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  3. ALTER {ROLE|DATABASE} SET ROLE などが機能しなくなっていた問題が修正されました。 (Tom Lane, Noah Misch) (17)(16)(15)(14)(13)(12)
  4. CVE-2024-10978 の修正により、非対話的なソース( ALTER {ROLE|DATABASE} コマンドや PGOPTIONS 環境変数など)から設定されたロールの設定が適用されなくなる問題が発生していましたが、修正されました。

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  5. 論理レプリケーションスロットの restart_lsn が逆戻りすることがあった問題が修正されました。 (Masahiko Sawada) (17)(16)(15)(14)(13)
  6. 以前は、論理レプリケーションを再起動すると、スロットの再起動ポイントが、pg_replication_slots で以前に通知されていた値よりも古い値として再計算されることがありました。 これは、たとえば WALファイルが後の restart_lsn 値に基づいて削除される可能性があるため、好ましくありません。その場合、レプリケーションの再起動に失敗します。

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  7. pg_rewind 実行中に必要な WAL ファイルが削除される問題が修正されました。 (Polina Bungina, Alexander Kukushkin) (17)(16)(15)(14)
  8. 以前は、不運なケースで、pg_rewind がプライマリからリカバリに必要なWAL ファイルを削除してしまうことがありました。

    特に、WALファイルがアーカイブ可能であるものの、まだアーカイブされていない場合(つまり、.ready ファイルが作成されているとき)に問題がありました。 以前のpg_rewind この状況ではこれらの WAL ファイルを削除してしまいました。さらに、新しく昇格したノードから取得でもこれらのWAL ファイルがリサイクル・削除してしまうと、 pg_rewind を実行したノードはリカバリに必要な WAL ファイルを入手することができずリカバリが失敗していました。

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  9. 共有統計エントリの削除に関連する競合状態が修正されました。 (Kyotaro Horiguchi, Michael Paquier) (17)(16)(15)
  10. これらのバグにより 統計データの損失、アサート失敗、または「Error: can only drop stats once」というエラーが発生する可能性がありました。

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  11. pg_stat_user_indexes.idx_scan カウンターのような統計ビューで、contrib/bloom インデックス内のインデックススキャンをカウントするようになりました。 (Masahiro Ikeda) (17)(16)(15)(14)(13)
  12. 以前までは実装の見落としによりカウントがされていませんでした。

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  13. インデックスの opclass オプションが変更されたかどうかを確認するときに発生するクラッシュが修正されました。 (Alexander Korotkov) (17)(16)(15)(14)(13)
  14. テーブルにデフォルト以外の演算子クラスオプションを持つインデックスがある場合、ALTER TABLE の一部の処理が失敗していました。

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  15. 正規表現解析処理で発生していたアサーションエラーが回避されるようになりました。 (Tom Lane) (17)(16)(15)(14)
  16. このバグは、 configure 実行時に --enable-cassert オプションを利用してアサーション検査を有効にしたビルドでのみ影響があります。

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