このドキュメントは 2024 年 9 月 10 日にリリースされた Tomcat 9.0.94 のリリースノートの日本語訳です。
ダウンロードは Tomcat ダウンロードより行えます。
以下はリリースの詳細と、最新情報およびドキュメントを補足するその他情報について記載しています。
不具合修正(Catalina)
* ApplicationHttpRequest.parseParameters() の性能が改善されました。
不具合修正(Coyote)
* チャンクリクエストのボディの非ブロッキング読み出しの修正でのリグレッションが修正されました。このリグレッションでは、読み出すべきデータがない場合に InputStream.available() がゼロでない値を返していました。場合によっては、これは、ブロッキング読み出しの際に、既に受信したデータを返すよりも多くのデータを待ってブロックを引き起こす可能性がありました。
* OpenSSLImplementation を使用している場合、クライアントからの TLS close_notify メッセージを受信した後に、TLS close_notify メッセージを送信することが保証されるようになりました。
* レスポンスヘッダをアクセスログに書き込む際にトレイラヘッダが非トレイラヘッダを置き換えていた問題が修正されました。(69301)
* HTTP/2 クライアントがリクエストボディが完全に書き込まれる前にストリームをリセットした場合、どの Read Listener も ReadListener.onError() への呼び出し経由で通知されることが保証されるようになりました。(69302)
不具合修正(Jasper)
* TldScanner がデバッグレベルではなくトレースレベルのロギング詳細スキャン結果に切り戻されました。
不具合修正(WebSocket)
* メッセージの書き込みのブロッキングがタイムアウトを超えた場合、例外を投げる前に再度書き込みを試みることがなくなりました。
* メッセージの書き込み中に EncodeException を投げられた場合に、自動的に接続をクローズすべきではありませんでした。アプリケーションが例外を処理した上で、接続をクローズするかどうかを決定すべきでした。この問題が修正されました。
不具合修正(Web applications)
* ロギングの設定についてのドキュメントが現在のデフォルトに沿うように修正されました。
不具合修正(jdbc-pool)
* 69206 の修正でのリグレッションが修正されました。このリグレッションでは、ステートメントを実行する例外が、アプリケーションが見る元の SQLException ではなく、java.lang.reflect.UndeclaredThrowableException でラップされていました。(69255)
* 69206 の修正でのもう一つのリグレッションが修正されました。このリグレッションでは、以前にヌルの ResultSet を返したメソッドは、ヌルのデリゲートを持つプロキシを返していました。(69279)
不具合修正(Other)
* デフォルトのログハンドラのレベルが ALL に変更され、ロガーがトレース(FINEST) レベルのロギングを使用していた場合にデフォルトでメッセージを失わないようになりました。
機能追加・改良(Coyote)
* 新しい属性 cookiesWithoutEquals が Rfc6265CookieProcessor に追加されました。デフォルトの動作に変更はありません。
機能追加・改良(Other)
* JAR スキャニングから tomcat-coyote-ffm.jar がデフォルトで除外されました。
* Hamcrest が 3.0 に更新されました。
* EasyMock が 5.4.0 に更新されました。
* Byte Buddy が 1.15.0 に更新されました。
* CheckStyle が 10.18.0 に更新されました。
* Apache Commons BCEL の内部フォークが 6.10.0 に更新されました。
* スペイン語翻訳が改善されました。
* フランス語翻訳が改善されました。
* 日本語翻訳が改善されました。
詳細は以下をご覧ください。
https://tomcat.apache.org/tomcat-9.0-doc/changelog.html#Tomcat_9.0.94_(remm)