
このドキュメントは 2022 年 06 月 11 日にリリースされた Tomcat 8.5.81のリリースノートの日本語訳です。
ダウンロードは Tomcat ダウンロードより行えます。
以下はリリースの詳細と、最新情報およびドキュメントを補足するその他情報について記載しています。
8.5.80 はリリースされませんでした。
8.5.81
不具合修正(Catalina)
* リリースされなかった 8.5.80 のリグレッションが修正されました。このリグレッションは、Java 8 JDK で実行すると、いくつかの TLS 構成で正しく動作しなかったり、予期せずに設定を変更してしまうことがありました。
8.5.80
不具合修正(Catalina)
* Java 19 およびそれ以降で実行する場合、アプリケーションが作成した executor スレッドの停止をサポートするメモリリーク保護コードが更新されました。
* 必須の –add-opens option オプションが指定されていない場合のエラーメッセージが改善されました。
* 問題のメモリリークの修正を含む JRE 上で実行される場合は、Context 属性 clearReferencesObjectStreamClassCaches で有効化される、メモリリーク訂正コードが無効化されました。
* RemoteIPValve によりリクエストに対して行われた変更が、リクエストが非同期モードに置かれた後も持続することが保証されるようになりました。(66068)
* ディレクトリが作成される前にロギングディレクトリの古いファイルを整理しないようにすることで、エラーメッセ―が回避されました。(66104)
不具合修正(Coyote)
* 65118 について追加の修正が行われました。接続からクローズされた HTTP/2 ストリームを削除する場合の潜在的な NullPointerException が修正されました。
* TLS をノンブロッキング書き込みと NIO コネクタと共に使う場合、バッファをフラッシュするとすべての出力バッファを空にしようとすることが保証されました。(66076)
* 応答に書き込まれたバイト数の計算が修正されました。(66084)
不具合修正(Jasper)
* Java 19 で導入された新しいクラスに対する ImportHandler 最適化が更新されました。
不具合修正(Web applications)
* ドキュメント Web アプリケーションのビルドについてのページが更新され、必要な Java バージョンやソースリポジトリの変更が反映されました。(66064)
* HTTP ヘッダサイズの最大値を制御する HTTP/1.1 の設定属性の記述がより詳細になりました。
不具合修正(Tribes)
* レプリケーションmessage用のデフォルトのバッファサイズが 43800 バイトから 65536 バイトに拡大されました。これにより、Linux ベースのシステムで稼働させた場合に大きなメッセージでの性能が改善されることが期待されます。
機能追加・改良(Catalina)
* AprLifecycleListener 付で使用する Tomcat Native 向けの推奨バージョンにメジャーバージョンが含まれるようになりました。
機能追加・改良(Coyote)
* 非暗号化 PKCS#1 形式の秘密鍵のサポートを機能させなくする、前のリリースで追加された、暗号化 PKCS#1 形式の秘密鍵のサポートでのリグレッションが訂正されました。
* Tomcat Native Connector を使用する場合の NPN のサポートが削除されました。これは、NPN が標準化されたことがなく、NPN のブラウザサポートが何年も前に削除されているためです。
機能追加・改良(Jasper)
* コンパイラのソースや JSP コンパイルのコンパイラターゲットとして Java 19 を 19 という値を使って指定できるようになりました。この値をサポートしていないバージョンの Eclipse JDT コンパイラで使用した場合には、警告が出力され、デフォルトが使用されます。
機能追加・改良(Other)
* フランス語翻訳が改善されました。
* 日本語翻訳が改善されました。
* 中国語翻訳が改善されました。
詳細は以下をご覧ください。
https://tomcat.apache.org/tomcat-8.5-doc/changelog.html#Tomcat_8.5.81_(schultz)