Tomcat 10.1.23 のリリースノート

このドキュメントは 2024 年 4 月 23 日にリリースされた Tomcat 10.1.23 のリリースノートの日本語訳です。
ダウンロードは Tomcat ダウンロードより行えます。
以下はリリースの詳細と、最新情報およびドキュメントを補足するその他情報について記載しています。

本リリースでは、Tomcat 10.1.23 の他に Tomcat 10.1.21, 10.1.22 のリリース情報を含みます。Tomcat 10.1.21, 10.1.22 は単独ではリリースされていません。

10.1.23 の変更点

不具合修正(Catalina)

* Manager webapp 中の JSP の出力エンコーディングが同じ名前のファイル中の XML 宣言に揃えられました。(68890)

* Basic 認証が更新され、trimCredentials の設定変更を含む RFC 7617 の要件が実装されました。trimCredentials はデフォルトでは false となっています。なお、trimCredentials の設定は Tomcat 11 で削除される予定です。

不具合修正(Coyote)

* bnd jar の記述子が修正され、OpenSSL FFM サポートが含まれるようになりました。

* OpenSSL FFM クラスが tomcat-embed-core.jar に追加されました。

機能追加・改良(Catalina)

* sessionCouter が非推奨となり削除され(妥当な近似として、アクティブなセッションカウントと期限切れとなったセッションカウントに置き換えられました)、セッションマネージャから統計情報が複製されるようになりました(これは、現在の実装では可能なイベントを表しません)。

10.1.22 の変更点

不具合修正(Other)

* 正しいバージョンの JDK を使用してビルドし直したものがリリースされました。

10.1.21 の変更点

不具合修正(Catalina)

* StandardServer.services を保護するスレッドセーフ化の仕組みが、単純同期ロックから ReentrantReadWriteLock に変更され、複数のリーダが同時に動作できるようになりました。

* Service コネクタ、Container チルドレン、Service エグゼキュータが改善され、同期アクセスで ReentrantReadWriteLock が使用されるようになりました。

* ファイルを Servlet API でアップロードしようとした時、そのファイルが Integer.MAX_VALUE より大きい場合の整数オーバーフローの処理が改善されました。

* 読み込みエラーを処理する際のレスポンスのコミットの可能性が対処されるようになりました。(68862)

機能追加・改良(Coyote)

* Tomcat Native の代わりに FFM API を使用する OpenSSL 統合が追加されました。Java 22 もしくはそれ以降を使用している場合は、Server 要素に org.apache.catalina.core.OpenSSLLifecycleListener リスナを追加することで OpenSSL サポートが有効化されます。

機能追加・改良(Other)

* Apache Commons BCEL の内部フォークが 6.8.2 に更新されました。

* Apache Commons Codec の内部フォークが 1.16.1 に更新されました。

* フランス語翻訳が改善されました。

* 日本語翻訳が改善されました。

* 中国語翻訳が改善されました。

詳細は以下をご覧ください。

https://tomcat.apache.org/tomcat-10.1-doc/changelog.html#Tomcat_10.1.23_(schultz)