このドキュメントは 2021 年 11 月 15 日にリリースされた Tomcat 10.0.13 のリリースノートの日本語訳です。
ダウンロードは Tomcat ダウンロードより行えます。
以下はリリースの詳細と、最新情報およびドキュメントを補足するその他情報について記載しています。
不具合修正(Catalina)
* 接続を得たときに発生する例外に対する、JNDIRealm の堅牢さが改善されました。また、ユーザのパスワードを得る際に問題が発生した場合に欠けていたクローズが追加されました。
不具合修正(Coyote)
* コネクタのシャットダウン時に JVM がクラッシュする可能性を削減するために、APR/ネイティブのコネクタのシャットダウンがリファクタリングされました。
* APR コネクタの停止が修正され、sendfile のスレッドがもし存在するなら、それが終了するのを正しく待つようになりました。
* APR コネクタがサーバのソケットをオープンすることができない場合、そのまま続行すると JVM のクラッシュを引き起こすエラー条件が無視されないようになりました。
不具合修正(Jasper)
* キーとバリュー両方についてリテラルではなく、変数を使用するリテラルマップを EL パーサが正しくパースするのを妨げていたバグが修正されました。
不具合修正(Tribes)
* 欠けている属性がユーザにわかるように KubernetesMembershipProvider の警告メッセージに違いが持たせられました。(#454)
不具合修正(Other)
* コードカバレッジツールが Cobertura から JaCoCo に切り替えられました。Cobertura は Java 11 以降向けにコンパイルされたコードについてコードカバレッジをサポートしていないためです。また、これにより、テストを実行するのにシングルスレッドを使用する必要もなくなりました。
機能追加・改良(Catalina)
* どのリスナーが Server 要素のみ内でネストされなければならないかについて、Javadoc コメントが追加されました。
* Web アプリケーションリソースについてカスタムキャッシング戦略のサポートが追加されました。この最初の実装では、リソースがキャッシュされるか、されないかを制御することが可能です。
* リスナーが一個の Server 要素内でネストしていなくてはならないにも関わらず、ネストしていなかった場合に、ログに警告が出力されるようになりました。
機能追加・改良(Coyote)
* Connect のシャットダウンの性能が改善されました。主にテストスイートを実行するのにかかる時間が削減されています。
* デバッグ目的のため、MimeHeader に toString() メソッドが追加されました。(#457)
* Java 17 で養育中の Panama API を通して、実験的な OpenSSL のサポートが、OpenSSL 1.1 以降のサポートとともに追加されました。これにより、tomcat-native や API は必須ではなくなりました。詳細については、main ブランチの openssl-java17 モジュールを参照してください。
機能追加・改良(Jasper)
* EL パーサが JavaCC 7.0.10 を使って再生成されました。
機能追加・改良(WebSocket)
* WebSocket 2.1 以降で利用可能になる新しいメソッドに揃えるために、新たなメソッド WsServerContainer.upgradeHttpToWebSocket() が追加されました。
詳細は以下をご覧ください。
https://tomcat.apache.org/tomcat-10.0-doc/changelog.html#Tomcat_10.0.13_(markt)