
このリリースは 8.2.4 からの修正リリース(2007/09/17リリース)です。
本ドキュメントは PostgreSQL のリリースノートを基に作成しています。
8.2.x からのアップデートではダンプ、リストアは不要です。
おもな修正内容はニュージーランドで新しく導入されるタイムゾーンの変更です。ニュージーランドのユーザは速やかにアップデートしてください。その他のユーザも早めの機会にアップデートすることをお勧めします。
その他のおもな修正内容は dblink と pgstattuple のマイナーなセキュリティフィックス、VACUUM 時のインデックス破損の可能性、GIN インデックスの改良と、ログ機能の改良です。
PostgreSQL 8.2.4 から 8.2.5 への変更点
- あるテーブルに対する VACUUM 処理の終了間際に、別のトランザクション内で同じテーブルに行を挿入し、アボートした場合にインデックスが破壊される不具合を修正しました。
- ALTER DOMAIN ADD CONSTRAINT がドメインがドメインを含むケースに対応しました。
- CREATE DOMAIN … DEFAULT NULL が正しく動作するように修正しました。
- プランナの問題、特に t1 LEFT JOIN t2 WHERE t2.col IS NULL といったクエリの不適切なサイズ予測を修正しました。
- INTERVAL型に対するミリ秒、またはマイクロ秒のみの入力を受け付けるようにしました。
- タイムスタンプの入力で、タイムゾーン名を年の前に記述できるようにしました。
- /contrib/tsearch2 で利用されるGINインデックスの修正を追加しました。
- RTREEインデックスの挿入が速くなりました。
- SSLのエラーメッセージが過剰にログ出力される問題を修正しました。
- syslogger プロセスを利用しているときにログメッセージが途中で途切れる問題を修正しました。
- log_min_error_statement によるログ出力がメモリ不足になった時にサーバがクラッシュする問題を修正しました。
- 稀なケースでの外部キーに対する誤った処理を修正しました。
- stddev_pop(numeric) と var_pop(numeric) を修正しました。
- REINDEX と CLUSTER が別セッションの一時テーブルを処理しようとして失敗する問題を修正しました。
- ニュージーランドでのタイムゾーンルール変更に対応しました。
- Windows のソケットとセマフォの処理を改善しました。
- Windows のサービスモードで pg_ctl -w が正しく動作するように修正しました。
- Windows で MIT Kerberos を利用した場合のメモリ獲得に関するバグを修正しました。
- エンコーディング不一致によりタイムスタンプのログに問題が出る可能性があるため、Windows 上でタイムゾーン名(%Z)を出力しないようにしました。
- セキュリティを考慮し、/contrib/dblink を利用するスーパーユーザ以外のユーザには、パスワード認証を強制するようにしました。
- セキュリティを考慮し、/contrib/pgstattuple の関数はスーパーユーザのみが実行できるようにしました。
- ダンプ/リストア時に問題が発生するため、/contrib/intarray が GIN opclass をデフォルトとしないように変更しました。