SRA OSS, Inc. 日本支社は 2012 年 9 月 21 日 ~ 22 日、ラトビア(リガ)にて開催されたカンファレンス 「Zabbix Conference 2012」に参加してきました。
Zabbix は、オープンソースの統合監視ソフトウェアで、ラトビアの Zabbix SIA によって開発されているソフトウェアです。
日本では、現在は Zabbix SIA で 活躍する寺島広大氏が立ち上げた ZABBIX-JP というコミュニティの存在もあり 広く知られており、Zabbix SIA のパートナーの数は、日本が最多という状況にあります。
会場入口看板開催地のラトビア共和国の首都リガは Zabbix SIA のオフィスがあり、Zabbix の開発拠点です。
バルト海に面しており、エストニア、リトアニアとともにバルト三国と呼ばれています。
面積は北海道の約8割、人口は約221万人のこじんまりとした国です。
首都のリガは、「バルト海の真珠」と讃えられる美しい港町で、旧市街はユネスコ世界遺産にも登録されているとおり、美しい街並みでした。
Zabbix Conference 2012 は、昨年に続き2回目の開催です。
今年は、昨年の 参加者を上回る150名ほどの開発者、ユーザが、27ヵ国から集まり、Zabbixソフトウェアの利用事例などZabbixに関する様々な講演が行われました。
オープニングトークは、Zabbix SIAの CEO、Founder、Zabbix開発者と多彩な顔をもつ Alexei Vladishev 氏の講演です。
Zabbix SIA の紹介、2013年夏リリース予定の Zabbix 2.2 のロードマップについて解説が行われました。
Zabbix 2.2 ではメンテナンス性の向上、WebインターフェースとAPIの改善、レポーティング機能の強化、VMware モニタリング機能追加などが行われる予定とのことで、ますます有益な機能が増えていくことが期待されます。
その他、2日間を通して、事例、API関連の講演がいくつか、面白いところでは、 Zabbixを活用した障害原因追及方法や、モバイル端末からの監視、組み込み向け に用途を広げた Zabbix Proxy の紹介などの様々な講演が行われました。
これらの中で興味深い、2つの講演についてご紹介します。
【事例:大学キャンパスネットワーク監視事例】
チェコの大学でキャンパスネットワークを Zabbix を利用して監視している事例です。
その規模もさることながら、Zabbix が登場したばかりの 2004年から利用を開始、バージョンアップを繰り返しながら、利用してきたことに驚きました。
こういった利用者に 支えられて、オープンソースソフトウェアは進化していくものだと改めて感じました。
【Zabbix API:クラウドの仮想マシン管理の試行】講演
数多くあった Zabbix API に関する講演の中で、日本のTISの池田氏からは、 Zabbix APIを活用して、Zabbixからクラウドの仮想マシンを管理する機能の紹介が行われました。
現在は研究開発段階とのことですが、来春にも公開予定とのことです。
弊社からは、Zabbix Conference 2012 スポンサー企業として、マーケティング部部長の 稲葉香理より、弊社および Zabbix に関するビジネスプランを紹介させていただきました。
Zabbix Conference 2012では、カンファレンス前日のボーリング大会、 カンファレンス期間中のラトビア観光、リガ中心街でのパーティなど 盛りだくさんなイベントも同時に開催されました。
Zabbix の開発者や、世界中のユーザとさまざまなイベントを通じて交流することが できる魅力的なイベントであり、来年以降の開催も楽しみです。