
このドキュメントは 2025 年 6 月 10 日にリリースされた Tomcat 9.0.106 のリリースノートの日本語訳です。
ダウンロードは Tomcat ダウンロードより行えます。
以下はリリースの詳細と、最新情報およびドキュメントを補足するその他情報について記載しています。
[不具合修正(Catalina)]
* java:comp 名前空間をミラーリングする java:module 名前空間のサポートが追加されました。
* 単一の URL セグメント内で「;」区切りの複数のパスパラメータを解析できるようになりました。
* リライトバルブで使用されるリダイレクト URL を、必要に応じてセッションID付きでエンコードし、リライト使用時に異なるセッション設定を持つクロスコンテキストを適切に処理できるようになりました。(69699)
* 無限セッションタイムアウトを許可した際に FORM 認証で発生した保存済みリクエストのシリアライズ問題が修正されました。(69706)
* Web アプリケーション内のパスにマウントされた Pre-Resources および Post-Resources に対するパスチェックが拡張されました。
[不具合修正(Jasper)]
* JSP コンパイル失敗後に、JSP ラッパーを再ロード対象としてマークするようになりました。(69696)
[不具合修正(Web applications)]
* Web アプリケーションマネージャを用いたデプロイ作業時、コピー操作が失敗した際のエラーメッセージ出力が改善されました。(69694)
[不具合修正(Other)]
* webappClassLoader.stackTraceRequestThread メッセージにスレッド名が追加されました。
* Windows インストーラが icacls.exe を使用してファイルのアクセス権を設定する際、フルパスを使用するようになりました。
[機能追加・改良(Catalina)]
* HTTP リクエスト内のパラメータ数に制限を設ける ParameterLimitValve が新たに追加されました。このバルブでは、URL ごとに設定可能なパラメータ数の制限が可能です。
* Apache httpd と動作を一致させるため、テキストリライトマップファイルの行末にコメントを追加できるようになりました。(#863)
[機能追加・改良(Coyote)]
* TaskQueue を新しいインターフェース RetryableQueue を使用するようリファクタリングされました。これにより、独自の BlockingQueue 実装を持つカスタム Executor の統合性が向上します。(#861)
* Connector 要素に2つの新しい属性を追加し、マルチパートリクエスト処理の詳細な制御が可能になりました。maxPartCount はマルチパートリクエスト内のパート数を、maxPartHeaderSize は各パートに付随するヘッダーのサイズを制限します。これらの新属性に対する ParameterLimitValve のサポートも追加されました。
[機能追加・改良(Other)]
* Apache Commons FileUpload の内部フォークがバージョン 1.6.0-RC1(2025-06-05)に更新されました。
* EasyMock が 5.6.0 に更新されました。
* Checkstyle が 10.25.0 に更新されました。
* CVE-2024-56337 への保護機能の改善が service.bat にも適用されました。(#858)
* 日本語翻訳が改善されました。
詳細は以下をご覧ください。
https://tomcat.apache.org/tomcat-9.0-doc/changelog.html#Tomcat_9.0.106_(remm)