
このドキュメントは 2025 年 1 月 23 日にリリースされた Apache httpd 2.4.63 のリリースノートの日本語訳です。
ダウンロードは Apache httpd ダウンロードより行えます。
以下はリリースの詳細と、最新情報およびドキュメントを補足するその他情報について記載しています。
不具合修正
* mod_dav: redirect-carefully の例の BrowserMatch の設定を更新し、より最近のクライアントのバージョンに合うように修正されました。(PR 66148、67039)
* mod_cache_socache: エラーパスでクラッシュする可能性がありました。この問題が修正されました。(PR 69358)
* mod_ssl: OpenSSL の初期化に失敗した場合、起動時にクリーンに失敗するようになりました。
* mod_md: バージョン 2.4.31 に更新されました。
– ACME サーバーによる、ドメインの検証待ちやオーダーの確定がタイムアウトなどで失敗した場合のエラー報告が改善されました。
– ACME サーバがドメイン名を検証し証明書を発行するまでの待ち時間が 30 秒から 5 分に増加されました。
– ステープリングが有効で、証明書に OCSP レスポンダ URL が含まれていない場合のログレベルが、エラーからデバッグに変更されました。
* mod_proxy_balancer: バランサマネージャによる stickysession 設定パラメータの処理が修正されました。(PR 69510)
* mod_authnz_ldap に ldap-search オプションを追加し、ユーザー名を含まない任意の式に基づいて認証できるようになりました。ldap 検索が長すぎる場合は、エラーを明示的にログに記録します。
* mod_proxy: ホスト名またはポートを置換した ProxyPassMatch ワーカーのパラメータを有効にするようになりました。(PR 69233)
* mod_log_config: LogFormat ディレクティブのマージが修正されました。(PR 65222)
* mod_lua: r.ap_auth_type が書き込み可能になりました。(PR 62497)
* mod_md: バージョン 2.4.29 に更新されました。
– 一部の ACME サーバが最後の改行を無視するため、HTTP-01 チャレンジが改行を持たないように修正されました。
– MDStapling が有効な場合に、サーバーステータスのプレーンテキスト出力で label+newline が欠落する問題が修正されました。
* mod_ssl: SSLCryptoDevice が設定されていない ENGINE 経由での PKCS#11 鍵の読み込みのサポートが戻りました。
* mod_authnz_ldap: AuthLDAPSubGroupAttribute ディレクティブが設定されている場合に メモリが破壊される可能性がありました。この問題が修正されました。
* mod_proxy_fcgi: SetHandler で SCRIPT_FILENAME を設定しても再エンコードしないようになりました。(PR 69203)
* mod_rewrite, mod_proxy: 「unix:」を含む、書き換えられた [P] URL を正規化するようになりました。(PR 69235, PR 69260)
* mod_rewrite: ディレクトリコンテキストの RewriteRule がプロキシを使う際に、mod_proxy がロードされていない場合はエラーとなるようになりました。(PR 56264)
* http: Navigator 2-3 と MSIE 3 が送る Request-Range ヘッダのサポートが削除されました。
* mod_rewrite: [UNC] フラグを不要にし、置換に perdir 接頭辞を適用することで付加される // の先頭を保持するようになりました。
* Windows: UNC パスで構成ファイルを “Include” する機能が戻りました。(PR 69313)
* mod_proxy: <Location> 内の SetHandler “unix:” URL の AH01059 解析エラーを回避するように修正されました(2.4.62 では不完全な修正でした)。(PR 69160)
* mod_md: バージョン 2.4.28 に更新されました。
– サーバーが起動すると、アクティブ化する新しいステージングされた証明書を探します。 ‘md/staging/<domain>’ 内のステージングされたファイル セットが混乱していると、それ以上の更新が行われなくなる可能性があります。ステージング セットが存在するが、エラーのためにアクティブ化できなかった場合は、ディレクトリ全体を消去します。
– ACME 更新時の証明書取得を修正し、ACME CA から返される ‘Location:’ ヘッダーを必要としないようにします。これは、IETF 標準になる前の ACME で実行されていた方法です。Let’s Encrypt は引き続きこれをサポートしていますが、他の CA はサポートしていません。
– OpenSSL < 1.1 との互換性を復元します。
* mod_tls: 実験的なモジュールを削除しました。現在は https://github.com/icing/mod_tls からスタンドアロンで利用できます。 rustls が提供する API は安定しておらず、httpd のリリース サイクルと一致していません。
* mod_rewrite: UnsafeAllow3F を回避するための疑問符の追跡を改善しました。(PR 69197)
* mod_http2: クライアントの更新をブロックするときに、接続の監視をイベント MPM に戻すようになりました。
詳細は以下をご覧ください。