39.4. 式

PL/pgSQL文で使用される式は全て、サーバの主SQLエクゼキュータを使用して処理されます。 例えば、以下のPL/pgSQL

IF expression THEN ...

が記述された時、PL/pgSQL

SELECT expression

を主SQLエンジンに供給して、上式を評価します。 項39.10.1において詳細を説明したように、SELECTコマンドの形成においてPL/pgSQL変数名は、その都度パラメータによって置換されます。 これにより、SELECTの問い合わせ計画は一度だけ準備することができ、その後の評価で異なった変数値を代入して再利用されます。 すなわち、式の最初の使用においては、実質的にPREPAREコマンドと同等です。 例えば、2つの整数変数xyを宣言して、

IF x < y THEN ...

という条件式を記述すると背後では

PREPARE statement_name(integer, integer) AS SELECT $1 < $2;

と同等なプリペアドステートメントが作成されます。 そしてIF文を実行する度にPL/pgSQLの最新の変数値をパラメータ値として供給して、このプリペアドステートメントに対してEXECUTEを行います。 項39.10.2に記述したように、こうして準備された問い合わせ計画は、データベース接続が切断されるまで保持されます。 通常この詳細は、PL/pgSQLユーザにとって重要ではありませんが、この知識は問題点の解析に有用です。