pageinspectモジュールは、デバッグの際に有用となる低レベルなデータベースページの内容を調べることができる関数を提供します。 これらの関数はすべてスーパーユーザのみが使用することができます。
get_raw_page(relname text, fork text, blkno int) returns bytea
get_raw_page
は指定されたテーブルの指定されたブロックを読み取り、bytea値としてそのコピーを返します。
これにより、単一ブロックの時間的に一貫性を持つコピーを入手することができます。
forkは主データフォークでは'main'、空き領域マップでは'fsm'、可視性マップでは'vm'としなければなりません。
get_raw_page(relname text, blkno int) returns bytea
get_raw_page
の簡略形であり、主フォークから読み取ります。
get_raw_page(relname, 'main', blkno)と同じです。
page_header(page bytea) returns record
page_header
はすべてのPostgreSQLヒープとインデックスページで共通するフィールドを表示します。
get_raw_page
で得られたページイメージを引数として渡さなければなりません。
以下に例を示します。
test=# SELECT * FROM page_header(get_raw_page('pg_class', 0)); lsn | tli | flags | lower | upper | special | pagesize | version | prune_xid -----------+-----+-------+-------+-------+---------+----------+---------+----------- 0/24A1B50 | 1 | 1 | 232 | 368 | 8192 | 8192 | 4 | 0
返される列はPageHeaderData構造体のフィールドに対応します。 詳細はsrc/include/storage/bufpage.hを参照してください。
heap_page_items(page bytea) returns setof record
heap_page_items
はヒープページ上の行ポインタをすべて表示します。
使用中の行ポインタでは、タプルヘッダも表示されます。
生ページがコピーされた時点のMVCCスナップショットでタプルが可視かどうかは関係なく、すべてのタプルが表示されます。
get_raw_page
で得られたヒープページイメージを引数として渡さなければなりません。
以下に例を示します。
test=# SELECT * FROM heap_page_items(get_raw_page('pg_class', 0));
返されるフィールドの説明についてはsrc/include/storage/itemid.hとsrc/include/access/htup.hを参照してください。
bt_metap(relname text) returns record
bt_metap
はB-Treeインデックスのメタページに関する情報を返します。
以下に例を示します。
test=# SELECT * FROM bt_metap('pg_cast_oid_index'); -[ RECORD 1 ]----- magic | 340322 version | 2 root | 1 level | 0 fastroot | 1 fastlevel | 0
bt_page_stats(relname text, blkno int) returns record
bt_page_stats
はB-Treeインデックスの1ページについての要約情報を返します。
以下に例を示します。
test=# SELECT * FROM bt_page_stats('pg_cast_oid_index', 1); -[ RECORD 1 ]-+----- blkno | 1 type | l live_items | 256 dead_items | 0 avg_item_size | 12 page_size | 8192 free_size | 4056 btpo_prev | 0 btpo_next | 0 btpo | 0 btpo_flags | 3
bt_page_items(relname text, blkno int) returns setof record
bt_page_items
はB-Treeインデックスページ上の全項目についての詳細情報を返します。
以下に例を示します。
test=# SELECT * FROM bt_page_items('pg_cast_oid_index', 1); itemoffset | ctid | itemlen | nulls | vars | data ------------+---------+---------+-------+------+------------- 1 | (0,1) | 12 | f | f | 23 27 00 00 2 | (0,2) | 12 | f | f | 24 27 00 00 3 | (0,3) | 12 | f | f | 25 27 00 00 4 | (0,4) | 12 | f | f | 26 27 00 00 5 | (0,5) | 12 | f | f | 27 27 00 00 6 | (0,6) | 12 | f | f | 28 27 00 00 7 | (0,7) | 12 | f | f | 29 27 00 00 8 | (0,8) | 12 | f | f | 2a 27 00 00
fsm_page_contents(page bytea) returns text
fsm_page_contents
はFSMページの内部ノード構造を表示します。
出力は複数行からなる文字列で、各行がページ内の2分木の1ノードを表します。
非ゼロのノードのみが出力されます。
そのページから返される次のスロットを指し示すため"next(次)"と呼ばれるポインタも出力されます。
FSMページに関する更に詳しい情報はsrc/backend/storage/freespace/READMEを参照してください。